更新:2023/01/07
近年、性感染症「梅毒」の感染者が増えています。
国立感染症研究所の発表によると、2014年の梅毒感染の報告数は1,671件、10年前(2004年)と比べると約3倍。2015年はそれを軽く上回り、同年10月時点で2000件を超える症例が報告されています
しかしこの数字も、実際には「国への報告が漏れている例もある」という指摘もあり、実際の感染者数はもっと多いのではないか、と言われているのです。
このサイトに訪れたということは、あなたも梅毒の症状について身に覚えがあるのではないでしょうか?
調べていくうちに不安になり、色々なサイトを見て回って、自分の症状と梅毒の関連性を確かめている最中かもしれません。
ここではそんな人のために、梅毒という感染症の症状がどんなものなのか、画像や症例写真を用いて詳しく説明していこうと思います。
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画像で確認!梅毒とはどんな感染症か?
梅毒は、「梅毒トレポネーマ・バリダム」という細菌の感染によっておこる病気です。この細菌は低温や乾燥には非常に弱いので感染経路は限定され、性交渉やオーラルセックスなどによって皮膚や粘膜の目に見えない小さな傷口から侵入して感染します。
これが、梅毒は性感染症と言われる所以です。
梅毒の症状の変化
梅毒の症状は、感染後の期間と症状により、第1期から第4期に分けられます。
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第1期
感染後2~4週間感染部にしこりなどができる
第1期では通常、梅毒が入り込んだ感染部に小豆くらいの堅いしこりができ、やがて表面がただれるようになります。これを梅毒初期硬結(コウケツ)や硬性下疳(ゲカン)と言います。同時に、この症状が出る前後にリンパ節のはれがみられます。
また、第1期では上記のような症状が出ない(気がつかない)まま第2期に進行する症例も数多く有ります。
口内にできる場合、大きな口内炎のようにも見えます。
この梅毒初期硬結には痛みもなく、うみがでることもありません。そしてこれを放置してしばらくすると症状はおさまります。しかし、もちろん治ったのではなく、潜伏しながら第2期へ症状が進行するのです。
この段階では特に痛みなどの自覚症状がなく、放っておけばおさまるので特に女性などはこの段階で梅毒が発見されることは珍しいと言われています。
下記の記事で詳しく解説しています。
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第2期
感染後2~3ヶ月後全身の皮膚に大小さまざまな形で赤褐色の発疹などがでる
第2期では、病原菌が血液に入り全身に広がります。感染から2~3ヶ月後に身体の皮膚のいたるところに赤いアザや、大小さまざまな発疹などが出ます。また、外陰部や肛門周囲などにイボが多発したりします。
梅毒第2期の決め手となる「足底の発疹」
【注意!】第2期の症状には個人差が有ります。画像の症状とは違うからといって、自己診断することは大変危険です。
多くの場合はこの段階で梅毒が発覚し、治療が行われます。(抗生物質による投薬治療)
しかしこの症状も時間が経つと消失し、無症状の潜伏期間に入ります。
下記の記事で詳しく解説しています。
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第3,4期
感染後数ヶ月後~数年後内蔵や深部組織を破壊、脳や中枢神経に障害を引き起こして死に至る
梅毒第3期では梅毒トレポネーマが顔、鼻、くちびる、舌、骨、筋肉、内臓など細胞組織を破壊、変質させていく下記の症状が現れます。そして感染後10年を過ぎると、梅毒第4期と言われる変性梅毒となります。この時期には身体の外側だけでなく、内臓や神経、果ては脳にまで梅毒トレポネーマが及び、特に中枢神経系と心血管系が侵されます。
抗生物の登場により、現在ではここまで病状が進行するケースはほぼ見られなくなりましたが、放っておけば、下の画像のような状態になります。
下記の記事で詳しく解説しています。
梅毒の治療方法–進行具合によって治療期間は長くなる–
症例写真を見ても分かる通り、梅毒に感染した場合には皮膚に対して特徴的な症状が現れるため、治療の際には病院の皮膚科を受診するのが一般的です。そこで血液検査(血液を採集して血清反応をみる)を行い、検査で陽性と診断されると梅毒の治療が始まります。
梅毒の治療は抗生物質による投薬治療が一般的
日本性感染症学会のガイドラインによると、梅毒の治療にはペニシリン系抗生物質の投薬治療が推奨されており、一般的にはこの方法が取られます。
また、このペニシリン系抗生物質の他にもマイクロライド系抗生物質も梅毒の治療には有効です。
梅毒の治療期間の目安
梅毒の治療期間は、感染後の症状の進行具合によって長くなっていきます。
- 第1期梅毒:2~4週間
- 第2期梅毒:4~8週間
- 第3期梅毒:8~12週間
梅毒は完治しない?
なぜか、梅毒の情報を集めていると「梅毒は一度掛かったら完治しない」といった趣旨の記事を目にしますが、これは間違いです。
確かに、一度梅毒に感染すれば検査反応自体は残り続けます。しかし、検査結果の抗体の定量値が規定値以下になった時には、皮膚などの症状は回復し梅毒自体の感染力もありません。
再発のリスクもほぼ無いと言われています。(再度感染の機会があれば、通常の感染とおなじように再感染がおこる可能性はあります。)
ただし、梅毒の症状が第3期以降まで進行し、梅毒性ゴム腫などが発生した場合の外傷の治癒は望めません。そこは注意して下さい。
例えば、どんな症状がでているのか?【Q&A】
性行為をしてからいつからかは分からないのですが、全身に発疹や赤いアザが出るようになったんです。それで何かなと調べてみたら、梅毒に行き当たったのですが。。。私は梅毒に感染してしまったのでしょうか?
なるほど。確かにそれは梅毒の第2期の症状と似ていますね。しかし、早合点してはいけません。発疹にはさまざまな原因と個人差が有ります。特に一般人が梅毒と間違ってしまう梅毒と似たような発疹の症状に、ジベルばら色粃糠疹というものがあります。一重に、見た目だけで梅毒だと決められるものではないのです。
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確かに、私はこのサイトで説明されているような梅毒第1期の梅毒初期硬結や硬性下疳といったしこりなど、できた覚えがありません。梅毒に感染したら、梅毒第1期の症状が出てから第2期の発疹が発症するのでしょうか?
梅毒の第1、2期は痛みなどの自覚症状が少なく、時間が経つと症状がおさまったりしてしまいます。特に女性は定期的に自分の性器を見る機会が乏しいため、第1期の時点で梅毒に気づくことは難しく、この時点で梅毒が発覚するのはごく稀です。
梅毒は性感染症であることから、自分だけでなく恋人やパートナーなどにも同じ思いをさせてしまうかもしれません。もしかしたらと思ったなら、症例画像や参考サイトなどを見ていないで、早めに検査するべきなのです。
まとめ
ここまでで一つでも症状が自分に当てはまった、もしくは過去に身に覚えがある症状が出たことがあるといった場合、必ず何かしらの検査は行うべきです。
最近は梅毒も重症化する症例が少なくなったとはいえ、それも上記のようなサービスが普及してきたからこそ、病の早期発見と治療が行えているのです。放置しておくと手遅れな状況になってようやく自分の病に気づく、ということも起こりえます。
梅毒の治療期間の目安は大体下記のようになります。
- 第1期梅毒:2~4週間
- 第2期梅毒:4~8週間
- 第3期梅毒:8~12週間
発見が早ければ早いほど、治療期間も短くなるのです。
何度も繰り返しますが、少しでも症状に見に覚えがあった場合は、早めに検査を行いましょう。
質問お願い致します。
男性です。太ももの付け根にしこりができてそれを見つけてから四日くらいで男性器に豆粒くらいの赤いしこりができてしまいました。これは梅毒の初期症状なのでしょうか?
痒みなどが少しありますそして、これを治すにはどこで受診したら良いのでしょうか?また、費用的にはどのくらいのお値段がかかるのでしょうか?保険は適用されますか?