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性器カンジダ症とはどんな病気なのか
更新日:2023/01/07
性器カンジダ症は、「カンジダ菌」という真菌(カビ)が原因で、主に性器まわりに炎症を起こす病です。
カンジダ菌はもともと人間が持っている常在菌なので、自己感染による発症がほとんどです。しかし、一般的には性感染症でないと言われていますが、まれに性行為によって菌が感染することもあり、その確率はおよそ1割程度といわれています。
特に、性器カンジダ症を患っているときに性行為を行うと、パートナーに菌をうつしやすいので注意が必要です。特に、男性の場合に自覚症状が乏しいことから、知らずに性行為を行い、男性から女性へうつすケースが多いようです。
性行為中に、パートナーの性器が少しでもおかしいと思ったらすぐに行為を中断するべきです。
画像で確認!カンジダの症状、男性と女性の違い
性器カンジダ症は、男性と女性で症状の現れ方が異なります。ここでは男女それぞれの症状の違いを、実際の患者の画像や写真を用いて解説していきます。
女性の場合のカンジダの症状
女性の膣内は、通常は酸性の粘膜で守られていますが、ホルモンバランスが崩れる(妊娠中、月経前後、ピルの服用時など)とその働きが低下し、善玉菌が減少します。その結果、カンジダ菌が異常に繁殖して症状が現れます。
女性がカンジダ症になった場合に主に見られる症状は下記になります。
- 外陰部や腟の強いかゆみや痛み
- 性交(セックス)際の痛み
- 白いオリモノが出る(ヨーグルト・オカラ・お粥状)
カンジダに感染した際のオリモノの画像
カンジダに感染した際に出るオリモノは、トリコモナスのような性感染症などのように悪臭や生臭さを感じることはほとんどありません。主に状態だけの変化なので、臭いを感じたら他の病気の可能性があります。
カンジダとトリコモナスのオリモノの違い
膣カンジダと似た症状が現れる病気の一つにトリコモナス膣炎があります。共通する症状の一つにオリモノの異常がありますが、それぞれの特徴の違いに注意してください。
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男性の場合のカンジダの症状
男性の性器は女性と違い、体外に露出した構造になっていて通気性がいいことから、症状を訴えることは少ないです。しかし、亀頭(きとう)や包皮(ほうひ)に、性器カンジダ症の病原菌であるカンジダ菌が付着すると、雑菌や真菌が感染する「亀頭包皮炎」を招くことがあります。
男性がカンジダ症になった場合に主に見られる症状は下記になります。
- 亀頭や陰嚢(いんのう)にかゆみやただれ、発疹ができる
- 性交の際の弱い痛み、違和感
- 性器から白いカス(白色苔)が出る
カンジダに感染した際の男性器の画像
男性が訴える症状は主に亀頭包皮炎です。亀頭包皮炎とは亀頭部や包皮に白いカスを(白色苔)を認めるほかに、患部がカサつくといった症状があらわれます。
【Q&A】カンジダの薬は市販されていないのか?
症状からしてカンジダで間違いないのですが、、このような病気のため、病院には行きづらいです。。。カンジダの薬は薬局などで市販されていないのでしょうか?
カンジダをはじめ感染症の治療にはほとんどの場合、抗生物質による投薬治療が行われます。抗生物質だけではなく、ほとんどの医薬品は「処方せん薬」ですので、通常医師の処方せんが必要です。
「処方せん薬」の販売目的所持は薬事法違反になりますので、一般の薬局やドラックストアでは飲み薬の抗生物質は市販されていません。
ただ、個人が自己責任で使用する分の薬の輸入は、問題がないとされています。つまり、海外で販売されているジェネリックなどの抗生物質を下記のサイトなどから個人で購入することは可能です。
ほとんどの医薬品に「医師の処方せん」が必要なのはそれなりの理由もあります。どうしてもという理由がない限りは、病院で治療を受けることをお勧めしております。
まとめ
カンジダは症状が分かりやすいものの、女性にとっては非常に辛いものです。
腟内カンジダは妊娠していない女性では約15%、妊娠している方では約30%といわれており、決して珍しいものではありません。性器の病気だからといって恥ずかしがることはないのです。
カンジダは、早期の対策が治療期間の短縮に直接関わります。自覚症状が出た場合には早めに対処しましょう。