更新:2023/01/07
「ヘルペス」とは、ヘルペスウイルスによる感染症で水ぶくれが集まった状態のことをいいます。
「ヘルペス」自体は一般的な病気ですが、ここでは「単純ヘルペスウイルス2型」の感染により発症する「性器ヘルペス」の感染症の症状がどんなものなのか、画像や写真を用いて、詳しく説明していこうと思います。
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【Q&A】性器ヘルペスってどんな病気?
性器ヘルペスって、口の周りにできるようなヘルペスとは違うのでしょうか?
原因は両方とも同じで、「ヘルペスウイルス」の感染が原因ですが、この「ヘルペスウイルス」にもいくつもの種類があります。口唇や顔などの上半身に症状が出るのは、主に「単純ヘルペスウイルス1型」と呼ばれるウィルスで、下半身に症状が出るのは、「単純ヘルペスウイルス2型」と呼ばれるウィルスの感染によって引き起こされます。
このウィルスは感染力が強いため、セックスやオーラルセックスなどの性交渉のほか、、口唇ヘルペスのウイルスがフェラチオで性器に感染したり、自分の口唇ヘルペスを手で触った後、性器に触れたりすることで性器ヘルペスを発症する場合もあります。稀に、ウイルスのついたタオルやトイレの便座などを介して感染してしまうこともあるようです。
その症状は他のヘルペスと同様に、水ぶくれなどで性器がただれたるなどの症状が現れますが、患部に強い痛みを伴う場合があることが通常のヘルペスとの違いです。
感染者は男性よりも女性に多く、全体では女性が男性の約2倍とされています。ことに15~24歳の女性感染者は、男性感染者のおよそ5倍と、若い世代ほど男女差が大きく、女性の方が重症化しがちなことが特徴です。
画像で確認!性器ヘルペスの症状、男性と女性の違い
性器ヘルペスは感染後、2~10日の潜伏期をおいて比較的早く症状が現れ始めます。感染部位に水ぶくれができ、やがてつぶれて、ただれたような潰瘍性の病変できるところまでは男女ともに同じです。
性器ヘルペスの症状の変化
しかし、自覚できる病状は男女でそれぞれ異なります。
症状が現れた場合、男性と女性でそれぞれの症状をみていきましょう。
女性の場合の性器ヘルペスの症状
見た目の症状は、水ぶくれやタダレモノが、膣の周辺からお尻を中心に広がります。水泡のようなものができ、それが破れてただれたような状態になり、強い痛みを伴います。
女性が初めて感染した場合は、排尿がつらい位の強い痛みになると言われています。
見た目以外で、女性に主に見られる症状は下記になります。
- 排尿の際の強い痛み
- 感染部のかゆみと痛み(「皮膚の裏側から針でさされるような痛み」)
- 発熱を伴い、太もものリンパ節の腫れや痛みもみられる
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男性の場合の性器ヘルペスの症状
男性の場合、症状は女性と比較して軽いものが多いと言われています。しかしだからこそ、あまり重要視しないで感染が拡大している傾向があります。
性器に感染した時の症状
見た目の症状は女性と同じで、水ぶくれやタダレモノが、ペニスとその周辺からお尻を中心に広がります。
見た目以外で、男性に主に見られる症状は下記になります。
- 排尿の際の違和感(痛みはあまりない)
- 感染部のかゆみと痛み(「皮膚の裏側から針でさされるような痛み」)
- 発熱を伴い、太もものリンパ節の腫れや痛みもみられる
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性器ヘルペスは完治しない!?
性器ヘルペスは非常に再発しやすく、1年以内に8割以上が再発すると言われています。
性器ヘルペスの症状自体は、薬を服用することですぐに治まりますが、単純疱疹として知られるヘルペスウイルスは神経組織に根強く残る性質があり、(過度のストレスや、睡眠不足などで)患者の免疫力が低下した際に新たに発症する事例が数多く有ります。
これが、巷で「性器ヘルペスは完治しない」と言われる理由です。
しかしこれは、私達が幼い頃に必ずと言っていいほど掛かる水ぼうそうにも同じことが言えるのです。水ぼうそうも、種類は違えど性器ヘルペスと同じヘルペスウィルスにより発症し、「そのウィルスは一生体内に残り続けます」(ややこしいですが、広義のヘルペスウィルスの中に、また8種類ほどの狭義のヘルペスウィルスが存在します。)
再発と性器ヘルペスへの心構えについて
水ぼうそうについては、終生免疫という免疫が付くので再発はしないと思われていますが、ウィルス自体は体内に残り続けていますので、これも大人になって免疫力が低下すると不意に再発する可能性があります。
性器ヘルペスについても、同じように考えていいのです。
性器ヘルペスも発症してから早期に適切な治療を行えば症状は治まりますし、早ければ早いほど神経組織に潜伏する可能性も低くなります。そして、症状が表立って出ていなければ、パートナーへの感染の可能性も大幅に低くできるのです。
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まとめ
性器ヘルペスは症状が分かりやすいものの、放置しておけば皮膚の症状自体は治まってしまうケースもあります。しかし、これでは感染力は高いまま、時間が経てばより症状が重症化することにも繋がります。
ここまでで一つでも症状が自分に当てはまった、もしくは過去に身に覚えがある症状が出たことがあるといった場合、必ず何かしらの検査は行うべきです。
性器ヘルペスは、早期の対策が再発防止に直接関わります。自覚症状が出た場合には早めに対処しましょう。
精子から血が出る。小便するのが痛い、尿道が痛い。