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トリコモナスとはどんな病気?
更新日:2023/01/07
トリコモナス症とは、トリコモナス原虫という微生物が膣内に入り込むことが原因で引き起こされる膣炎です。感染者は女性に多く、10代~60代の高齢者でも見られ、感染者の年齢層の幅が広いのが特徴です。
また、トリコモナス原「虫」とありますが、実際は肉眼では見分けることができない微生物です。これが性器内に入り込み炎症をおこします。
出典:トリコモナス
トリコモナスの感染経路
トリコモナスは主にコンドームなしでの性器同士のセックスで感染しますが、トリコモナス原虫は乾燥には非常に弱い一方で水中では長時間の感染性があるため性交渉以外の感染経路もあります。、性交経験のない女性や幼児の感染例もありますので注意が必要です。
トリコモナスの主な感染経路
- コンドームなしでのセックス
- 温泉や銭湯の浴槽
- 感染者の下着、タオル
- トイレの便器
画像で確認!トリコモナスの症状、男性と女性の違い
トリコモナスの潜伏期間は4日から1カ月と幅広いため、感染時期の特定は困難です。男女両方に共通する症状として、主にそれぞれの性器に症状は現れます。トリコモナス症の口や喉への感染は、一般的にはありません。(原因となるトリコモナス原虫に口内での耐性が無いため)
女性のトリコモナス症の主な症状
- 外陰部や膣のかゆみ、不快感
- 泡状で悪臭を伴う黄色いオリモノの増加
- 排尿時の不快感、痛み
- セックスの時の違和感、痛み
女性がトリコモナスに感染した場合、トリコモナスが膣内環境を変えてしまうために、自浄作用が損なわれた結果、様々な細菌が発育増加することで特徴的な症状が現れることが多いようです。
女性のトリコモナスのオリモノの画像
トリコモナスの感染によるオリモノの特徴は下記になります。
- 泡状で悪臭を伴う
- 色は黄緑色、または褐色
男性のトリコモナス症の主な症状
- 排尿時軽い痛み、不快感
- 尿道からうみが分泌
男性がトリコモナスに感染した際の自覚症状はほとんどありません。尿道分泌物の多少の増加や、炎症症状も軽い為、知らないうちにパートナーに感染させてしまうため、注意が必要です。
また、男性は性器の構造が女性器と比べて単純であるため、尿道への感染は排尿により洗い流される可能性もあります。
トリコモナスの薬は市販されていないのか?
トリコモナスの代表的な治療方法は、10日程度抗原虫薬を服用することです。しかし、この薬は「処方せん薬」ですので、通常医師の処方せんが必要です。
「処方せん薬」の販売目的所持は薬事法違反になりますので、一般の薬局やドラックストアでは飲み薬の抗生物質は市販されていません。
ただ、個人が自己責任で使用する分の薬の輸入は、問題がないとされています。つまり、海外で販売されているジェネリック医薬品を下記のサイトなどから個人で購入することは可能です。
性感染症という建前上、病院に行きづらいのは理解できますが、ほとんどの医薬品に「医師の処方せん」が必要なのはそれなりの理由もあります。どうしてもという理由がない限りは、病院で治療を受けることをお勧めしております。
まとめ
ここまでで一つでも症状が自分に当てはまった、もしくは過去に身に覚えがある症状が出たことがあるといった場合、必ず何かしらの検査は行うべきです。
放置しておくと、女性なら症状の悪化から合併症の併発、男性なら感染範囲の拡大など、自分だけでなくパートナーや関係者の健康を害してしまう恐れがあります。
トリコモナスに限らず性感染症の多くは、早期の対策が治療期間の短縮や、再発防止に直接関わります。自覚症状が出た場合には早めに検査を受け、治療を行うことをオススメします。